【ワンランク上の読書】たまには美術・アート本で教養を深めてみよう


【美術・アート】というテーマ(主題)で、芸術とお金に関する本を集めました。美術小説(アート小説)、美術業界の内情や画廊オーナー、画家、美術館員の生声が聞ける本、現代アート投資など、幅広く集めています。


暗幕のゲルニカ

暗幕のゲルニカ


暗幕のゲルニカ 
原田 マハ


内容紹介
国連本部のロビーに飾られていた名画「ゲルニカ」のタペストリーが、2003年のある日、忽然と姿を消した…。大戦前夜のパリと現代のNY、スペインが交錯するスリリングな美術小説。
『小説新潮』連載を単行本化。

著者紹介
1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部日本文学科・早稲田大学第二文学部美術史科卒業。「カフーを待ちわびて」で日本ラブストーリー大賞、「楽園のカンヴァス」で山本周五郎賞等を受賞。

美術に造詣の深いキュレーター出身の著者だけあって、品やアーティストの表現には際限なく引き込まれます。そして軸のあるテーマ、それを訴えかける迫真の言葉が刺さります

美術館に足を運んでホンモノを感じたくなる本。


常設展示室

常設展示室


常設展示室
原田 マハ


内容紹介  
パリ、NY、東京。世界各地の美術館で、人生の岐路に立つ人々が出会う、運命を変える一枚。アート小説の第一人者が、美術館の片隅で繰り広げられる人間ドラマを描く短篇集。
『小説新潮』掲載を単行本化。

著者紹介
1962年東京都生まれ。「カフーを待ちわびて」で日本ラブストーリー大賞を受賞しデビュー。「楽園のカンヴァス」で山本周五郎賞、「リーチ先生」で新田次郎文学賞受賞。

人生のなかにアートがある生活っていいなあ
原田マハさんの小説はそう思わせると同時に、美術館へ足を運んでみたくさせます

なかなか触れ難い【現代アート】について、向き合ってみたいなと思わせる本です。


赤と青とエスキース

赤と青とエスキース


赤と青とエスキース 
青山美智子


内容紹介
メルボルンの若手画家が描いた一枚の「エスキース(絵画)」。日本へ渡って30数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいき…。仕掛けに満ちた書き下ろし連作短篇集。

著者紹介
1970年生まれ。愛知県出身。出版社で雑誌編集者等を経て執筆活動に入る。デビュー作「木曜日にはココアを」で宮崎本大賞を受賞。ほかの著書に「猫のお告げは樹の下で」など。

恋愛と仕事、出会いと別れ、やりがいと平穏…。人生のきっかけとなった出来事や忘れかけている大切にしたい思い出を思い出させてくれる一冊です。

どの短編も温かく、ときに心がキュッとなるのですが、それもまた心地よいのです。

それぞれの短編の伏線が徐々につながっていくと、ドキドキしてハラハラして、最後にはふっと軽くなる。やはり青山美智子さんの小説はいい。好きです。


完売画家

完売画家


完売画家
中島 健太


内容紹介
「絵描きは食えない」と言われる中、どうやって絵を売り、自分の価値を上げたのか。700点の絵画がすべて完売の現役プロ画家が、芸術の世界での生き方と仕事の哲学を冷静な分析で語る。

著者紹介
1984年東京都生まれ。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。洋画家。公募展「日展」において、20代で二度特選を受賞。

【アーティストや職人は、お金のことに敏感ではいけない】
どの分野でもそう言われがちな世の中ですが、著者の中島健太さんは、経験からその考えを否定しています。

若くして買ってもらえる(完売画家)として有名になった中島さんの視点から、美術業界の内情や画家について生の声が聞ける貴重な一冊です。読みやすくて面白かったです。


教養としてのお金とアート

教養としてのお金とアート


教養としてのお金とアート
誰でもわかる「新たな価値のつくり方」

山本 豊津/田中 靖浩


内容紹介
画家のダ・ヴィンチは、なぜ数学を学んだのか。和物を大切にした利休の「独自の発想」とは何か。渋沢栄一は「論語と算盤」で何を伝えたかったのか。

画廊オーナーと公認会計士が、お金とアートにまつわることを語りあう。

絵画とイラストレーションの違い、日本と海外のアートに対する価値観や経営マインド、経済や美術の歴史など、幅広い話題をわかりやすく、しかも脚注付きで対談しています。

そのせいか、話があっちこっち行ってしまうのですが、それもまた面白く、知っている単語や人物もたくさん出てくるので、とても為になる楽しい一冊です。


知識ゼロからはじめる現代アート投資の教科書

知識ゼロからはじめる現代アート投資の教科書


知識ゼロからはじめる
現代アート投資の教科書

徳光 健治


内容紹介
今世紀に入って価格が急上昇している現代アート。世間を騒がせたアートニュース、アートの買い方などを軸にしながら、アート業界の実状をひもとき、価格構造、マーケット、投資の仕組みをわかりやすく解説する。

著者紹介
(株)タグボート代表取締役,現代アートのオンライン販売「tagboat」運営

ZOZO前澤さんがバスキアを高額落札して話題になった現代アートを「投資」という観点でひも読く本です。

日本と海外のアートマーケットを比較しながら、最後には日本人に1点モノのアートを愛でるだけではなく、アーティストを育てるという観点からもアートを楽しんでほしいと主張しています。

先に、元キュレーターである原田マハさんのアート小説、描く絵画はすべて完売させる画家・中島健太さんの本を読んでいたので、より内容が沁みいります。

初心者であってもアート売買の骨格に触れることができるので、興味のある人にはオススメです。


ミュージアムの女

ミュージアムの女


ミュージアムの女
宇佐江みつこ


内容紹介
美術館の隅っこに座っているあの人はこんなことを考えていた!? 美術館の仕事のエピソードを4コマ漫画で紹介する。

岐阜県美術館の公式アカウントにて,SNSを通じて発表したものを書籍化。

著者紹介
岐阜県美術館・職員

岐阜県美術館で展示品の監視係(監視員)をしている女性のコミックエッセイです。4コマで美術展示の裏話や職員あるある、ミュージアムと岐阜の雑学なども紹介してくれます。

食べ物は飛沫、筆記用具はインクや芯、そのへんにカサカサ漂う虫などが、作品に影響を与えるかもしれないということや、未然防止のために監視係がいることもわかって、いろいろと学びになります。

かわいいイラストのマンガなのでサクッと読めるし、アート業界にも詳しくなれる、楽しい一冊です。


美術館で働くということ


美術館で働くということ
東京都現代美術館学芸員ひみつ日記

オノ ユウリ

 
内容紹介
アートに囲まれて働く美術館学芸員。「知的で優雅なお仕事」なんてイメージを抱かれがちだけど、その実態は? 展覧会の舞台裏では何が起こっている? 新人学芸員の奮闘の日々を描くお仕事コミックエッセイ。
 
著者紹介
漫画家、イラストレーター。著書に「となりのユトリーマン」など。

美術館の展示品がどうやって選ばれているか、常設展示と企画展示の違いや作られ方を分かりやすいマンガで紹介してくれるコミックエッセイ。

学びになるし、美術館へ足を運びたくなる一冊。こういうお仕事紹介マンガは大歓迎。いろんな種類のを読んでみたい。


まとめ

【美術・アート】というくくりで、小説、業界の内情や画家の生声が聞ける本、現代アート投資などお金に関する本をまとめました。

今までよくわからないから遠いものに感じていた【美術・アート】を、小説という側面から身近に感じてみたり、画廊オーナーや画家の声から業界を知ってみたり、アートマーケットからお金という観点で仕組みを知ったりしてみると、少しむこうから歩み寄ってきてくれたような気がします。


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