お笑い芸人の分析本

お笑い芸人や大衆芸能・演芸の歴史・トレンド、漫才やコントの賞レース(コンテスト)などを分析した本を集めました。


この素晴らしき世界/東野幸治


この素晴らしき世界
東野 幸治


内容紹介
毒舌を吐き続けても絶対に嫌われない男・東野幸治が、容赦なくイジり倒される、アクの強いお笑い芸人たちの知られざる伝説を紹介する。

キングコング西野による“東野幸治論”も収録。
『週刊新潮』連載を加筆修正して再構成。

著者紹介
コメディアン,吉本興業所属

芸人をよく見知っている、東野幸治による芸人視点の芸人紹介本。

公式な内容紹介にもあるように、痛烈なイジりと救いの褒め言葉が、絶妙なバランスで繰り広げられる。関東圏に住んでいると、なかなか見ることのできない、関西芸人の裏話も面白い。


敗北からの芸人論/平成ノブシコブシ徳井健太


敗北からの芸人論
徳井 健太


内容紹介
後輩に追い抜かれ酒と競馬に明け暮れた加藤浩次が摑んだ思考法、長い下積みを経たオードリーの瞬発力、かまいたちが覚醒した理由…。

どん底から這い上がった21組の芸人の生き様を、熱く語る。
『デイリー新潮』掲載を書籍化。

著者紹介
芸人,平成ノブシコブシ・メンバー

東野幸治からコラムの後任に指名され、独自の視点で芸人を紹介する本。

近年イメージのついた「腐り芸人」の目線というよりは、もともとの「テレビ(バラエティ)大好き芸人」の目線できっちり分析している。いつもながら観察眼が鋭いなあと感心する。


言い訳/ナイツ塙宣之


言い訳
関東芸人はなぜM-1で勝てないのか

塙 宣之


内容紹介
2018年、M-1審査員として名を轟かせた芸人が漫才を徹底解剖。M-1チャンピオンになれなかった塙だからこそ分かる歴代王者のストロングポイント、M-1必勝法とは?

「ツッコミ全盛時代」「関東芸人の強み」「フリートーク」などのトピックから「ヤホー漫才」誕生秘話まで、”絶対漫才感”の持ち主が存分に吠える。

どうしてウケるのかだけを40年以上考え続けてきた、「笑い脳」に侵された男がたどりついた現代漫才論とは? 漫才師の聖典とも呼ばれるDVD『紳竜の研究』に続く令和時代の漫才バイブル、ここに誕生!

著者紹介

芸人。1978年、千葉県生まれ。漫才協会副会長。2001年、お笑いコンビ「ナイツ」を土屋伸之と結成。

2008年度以降、3年連続でM-1グランプリ決勝に進出する。漫才新人大賞大賞、お笑いホープ大賞大賞、NHK新人演芸大賞大賞、
第9・10回ビートたけしのエンターテイメント賞 日本芸能大賞、浅草芸能大賞新人賞・奨励賞、第68回文化庁芸術祭大衆芸能部門優秀賞、第67回芸術選奨大衆芸能部門文部科学大臣新人賞など、受賞多数。

言い訳というか、ぼやきというか、ナイツ塙らしい切り口と思考で綴る「M-1グランプリ」分析。

芸人本人で語られる分析は珍しいし、納得することも多くて、面白い。


一発屋芸人列伝/髭男爵・山田ルイ53世


一発屋芸人列伝
山田ルイ53世


内容紹介
「消えた」「死んだ」と揶揄されがちな一発屋。彼らは今この瞬間も、精一杯足搔きながら生き続けている。

一度摑んだ栄光を手放した人間の“その後”に、「髭男爵」の山田ルイ53世が迫る。
『新潮45』連載に加筆修正。

著者紹介

本書は「一発屋芸人が、一発屋芸人を語る本」なのだが、ただ面白おかしく一発あてたその後を紹介する本ではない。

一発屋芸人・本人へインタビューし、売れたときのネタはどうやって生まれたのか、売れる前後の人間模様と生活環境を、実に芸人らしく聴取・分析しているのが面白い。

さらに、一発屋同士で話題となっている、売れた度合いの評価(正確には一発じゃない、0.5発だ!)なんかも微笑ましく読んでしまう。

著者である山田ルイ53世の文才が光り、どの章もすいすい読めたし、もう一度、彼らの芸を見てみたいなと思った本。


一億総ツッコミ時代/槇田雄司(マキタスポーツ)


一億総ツッコミ時代
槇田 雄司(マキタスポーツ)


内容紹介
動くに動けない閉塞感の正体は、ツッコミ過多にある。「ツッコミからボケへ」「メタからベタへ」について詳しく語りながら、1億総ツッコミ時代における面白い生き方を模索する。

著者紹介
1970年、山梨県生まれ。芸人、ミュージシャン、俳優、文筆家など。俳優として、映画『苦役列車』で第55回ブルーリボン賞新人賞、第22回東スポ映画大賞新人賞をダブル受賞

ツッコまれたくないからツッコんで自分を守る。ツッコまれ慣れていないとツッコミや指摘に対する耐性が低いため些細なことでストレスを抱えがち。。。

マキタスポーツが発するどの説も妙に納得させられる一冊。ツッコミ至上主義の世の中を斬り、もっとボケ倒して楽しい生き方をしようという提言が面白い。


お笑い世代論/ラリー遠田


お笑い世代論
ドリフから霜降り明星まで

ラリー遠田


内容紹介
ザ・ドリフターズ、ビートたけし、とんねるず、ナインティナイン、霜降り明星…。

芸人を「第一世代」から「第七世代」まで分類し、各世代ごとに2組ずつ代表的な芸人を取り上げ、それぞれ世代ごとの特徴を解説する。

著者紹介
フリーライター,お笑い評論家,元・テレビ番組制作会社・勤,別名:遠田誠,遠田誠貴

東大文学部で哲学を学び、お笑いに精通した著者が論じる「お笑いの歴史」。

テレビが始まった時代から、最近のお笑いまでを、その時代の流行とブレイクのきっかけとなったお笑いの発明とともに分析しているのが面白かった。

特に「芸はテレビに必要か」「テレビをいちばんと思うか」という視点(捉え方)が、時代によって違うのも読んでいてうなずけた。

著者も、自分も、いわゆる第6世代なので、この世代の分析もすごく身近に感じたし、他の分析本も読んでみたいと思った。

MEMO

間が悪い、テンポがどうした…関係ない。笑えるか笑えないかがいちばん大事なことであり、テクニックは後からついてくるものである
松本人志

MEMO

オリエンタルラジオの中田敦彦は、慶応義塾大学に進学し、政府の経済顧問を務めている教授の講義を受けていた。そこで教授は、「一億総中流的な価値観、年功序列、終身雇用、マイホームドリーム。そういった旧世代が漠然と考えている社会の制度や生き方は、すでに崩壊している。国や大企業だけでなく、自分の力だけを信じてほしい」と語った。将来のことを深く考えずに生きていた中田は、そこで突然、自分たちの世代の現実を突きつけられた。


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