千早茜さんの小説まとめ

千早茜さんの小説を集めました。読みごたえのある本ばかりです。  


透明な夜の香り


透明な夜の香り
千早 茜

 
内容紹介
古い洋館でひっそりと営まれる、秘密のサロン。天才調香師・小川朔を訪ねて、謎を秘めた依頼人たちが集まり-。香りをめぐるドラマチックな長編小説。
『小説すばる』連載を単行本化。
 
著者紹介
1979年北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。「魚神」で小説すばる新人賞、泉鏡花文学賞、「あとかた」で島清恋愛文学賞受賞。ほかの著書に「神様の暇つぶし」など。

千早茜の本はどうしてこんなにすいすいと読み進められてやめられなくなるんだろう。冒頭からずっと気になるし面白い。扱う題材も出てくる登場人物もどこか不可解でおしゃれ。けど、奥が深くて読後感がずーん。


クローゼット


クローゼット
千早 茜

 
内容紹介
秘密に束縛される洋服補修士の女。好きな事から逃げてばかりいるカフェ店員。服を愛している。それだけが共通点のはずだった…。心の中のいちばん弱くて大事なところを刺激する長編小説。
『小説新潮』連載を単行本化。

真っ直ぐすぎて他が目に入らなくなる人、それを全力でサポートする人、周囲のプロフェッショナルたち。不器用な人たちが織り成す切なくも読んでいてドキドキし、最後には清々しい思いになる一冊。素敵な服に囲まれたくもなる本。

MEMO

「自分でもわかっているの。私のやり方がまずい時があるのは。たぶんね、私はなにかの役にたたなくては存在する意義がないとどこかで思っているのよ。だから、つい過剰なことをしてしまう時がある」


正しい女たち


正しい女たち
千早 茜

 
内容紹介
容姿、セックス、離婚、老い…。みんな本当は興味津々なのに、はっきりとは言葉にしない女性の隠し事。その正しい姿をモチーフに描いた、覗き見したい物語。
『オール讀物』等掲載を改題し単行本化。

読んでいる間も、読み終わってからも、ずっともやもする。話の流れではない。自分の感情の話。どの短編も私の人生とはリンクしないのに、展開の描写にどれもこころがざわめく。怖いなあ…人って怖いなあ…女って怖いなあ…


ガーデン


ガーデン
千早 茜

 
内容紹介
生身の女性に興味を持てず、自宅で様々な植物を育てる帰国子女の編集者。そんな彼を翻弄しようとする女が現れ…。異端者の孤独と快楽を描く。
『別冊文藝春秋』連載を加筆し単行本化。

頭で考えて間違いないそれがベストと思っていても、他人から見たらそうではなかったり、後から思い返すと後悔したり、、、人生って難しいけど、後悔しないように精一杯選択して生きようと思える一冊。

MEMO

「ちょっといけるかなって思ったんですが、やっぱ駄目っすわ。なに考えているか全然わかんないし、だんだん全部が計算に思えてくるし」
「相手になにかを求めるからだよ。明確な期待を持って関わったら、ニーズが合わないとわかった時点で関係は壊れるもんなんだから。幻滅したくなかったらなにも求めない方がいい」
「でも、期待するのは当たり前じゃないですか。なにも求めず人と関わるなんて無理っすよ」


神様の暇つぶし


神様の暇つぶし
千早 茜

 
内容紹介
きつい目に大柄な身体、恋愛なんて自分には似合わない。そんな20歳の藤子に恋を与え奪ったのは、死んだ父より年の離れた写真家だった-。夏の夜に出会った年上の男との日々を描く。
『別冊文藝春秋』連載を単行本化。
 
著者情報
1979年北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。「魚神」で小説すばる新人賞、泉鏡花文学賞、「あとかた」で島清恋愛文学賞受賞。ほかの著書に「神様の暇つぶし」など。

千早茜の小説は外れがない。その中でもこの小説ほど奥に熱を持ったものはないと私は思う。心の芯にじわりと刺さる言葉もあり、明るいだけじゃない恋愛の苦しみや愚かさが染みる一冊。


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