【ノンフィクション】眠らない街・やくざ・セックスワーカーの本


眠らない街・やくざ・セックスワーカーのノンフィクション本を集めました。新宿・歌舞伎町、風俗、AV、レンタル彼氏など、異世界のような現実に興味のある方は必見です。


深夜薬局


深夜薬局
歌舞伎町26時、いつもの薬剤師がここにいます

福田 智弘


内容紹介
新宿・歌舞伎町にある、深夜のみ営業する薬局には、たくさんの思いを抱えたひとびとがやってくる。

彼らとたった一人の薬剤師とのエピソードや、薬局が街になじむまでの物語、薬局に多くのひとが来る理由などを綴る。

著者紹介
(社)中小企業診断協会・正会員

医療者として、マニュアルどおりの声かけではなく、本当に目の前の相手の生活を考え「相手を想ったコミュニケーション」を行う薬剤師の話。

歌舞伎町で起こるリアルなあれこれに興味を惹くが、そこに集う人たちは皆、人間で、心許なかったり、寂しかったり、不安だったり、悩んでいたりする。事情を知らない誰かに打ち明けて楽になりたいときってあるよなあ。

そんな駆け込み寺になっている、実在の薬局を紹介する一冊。


眠らない女


眠らない女
昼はふつうの社会人、夜になると風俗嬢
 
酒井 あゆみ


内容紹介
看護婦、OL、人妻、学生、高校教師、女社長が、どうして夜になると風俗嬢に変わるのか。東電OL殺人事件の被害者と夜の同僚だった著者が、裏社会の禁忌と、彼女たちの真相に迫る。

著者紹介
1971年福島県生まれ。上京後、一八歳で風俗の世界に入り、ファッションヘルス、AV女優、ホテトル、性感マッサージ、契約愛人業などを経験する

口語調で語られる数々の話は、いずれも友だちと話しているような錯覚に陥るが、どれもこれも聞くに新しく、そういう人生や考え方もあるんだなあと感心させられる本。

「やりたい」「やりたくない」ではなく、人間関係や思想など新しい感性に触れられる、とても興味深い一冊。


売る男、買う女


売る男、買う女
酒井 あゆみ


内容紹介
あるとき、売る男に興味を持った。売る男から、買う女の本性が聞けると思った…。元風俗嬢作家が描き出したノンフィクション。

『新潮45』に掲載された「カラダを<売る男><買う女>」を改題・加筆し、書き下ろしを加える。

著者紹介
1971年福島県生まれ。上京後、一八歳で風俗の世界に入り、ファッションヘルス、AV女優、ホテトル、性感マッサージ、契約愛人業などを経験する

あらゆる水商売を経験した著者のインタビューによるノンフィクション。

自らの体験やこれまでの取材をもとにした、鋭い私見があるのも読みごたえにつながっている。


セックスで生きていく女たち


セックスで生きていく女たち
酒井 あゆみ


内容紹介
主婦たちの欲望、肉食系の女がたどるけものみち、二重で稼げる性の穴場、一夜の後の予期せぬ災い、OLよりも収入が少ないフーゾク嬢…。生々しいセックス事情を徹底取材したドキュメント。

著者紹介
1971年福島県生まれ。上京後、一八歳で風俗の世界に入り、ファッションヘルス、AV女優、ホテトル、性感マッサージ、契約愛人業などを経験する

あらゆる水商売を経験した著者のインタビューによるノンフィクション。

自らの体験やこれまでの取材をもとにした、鋭い私見があるのも読みごたえにつながっている。


レンタル彼氏


レンタル彼氏
酒井 あゆみ


内容紹介
専業主婦、女社長、元風俗嬢…。女性が数万円払って「パートタイム・ラヴァー」を買い続ける理由とは。女性の性欲について真面目に考えるリポート。
『週刊アサヒ芸能』『月刊現代』掲載を大幅に加筆訂正して再構成。

著者紹介
1971年福島県生まれ。上京後、一八歳で風俗の世界に入り、ファッションヘルス、AV女優、ホテトル、性感マッサージ、契約愛人業などを経験する

聞いたことがあるし、ちょっと興味もある「レンタル彼氏」。その実情や利用している人々のインタビューを収録した本。悲喜こもごもで面白い。


AV女優、のち


AV女優、のち
安田 理央


内容紹介
あの時期を後悔しない…。AV女優の意識が大きく変わった2000年代を駆け抜けた7人のAV女優たち。彼女たちは当時をどのように振り返り、これからどこに向かおうとしているのか。元有名女優7人のライフヒストリー。

著者紹介
1967年埼玉県生まれ。ライター、アダルトメディア研究家、漫画原作者。美学校考現学研究室(講師赤瀬川原平)卒。主にアダルトテーマ全般を中心に執筆。特にエロとデジタルメディアとの関わりに注目している。AV監督としても活動し、2011年にはAV30周年を記念した40社以上のメーカーが参加するプロジェクト「AV30」の監修者を務める

時代が進むにつれて大きく変わったAV業界。そこでお姫様として君臨したAV女優の苦悩と葛藤、その後の生活と心情について書かれている一冊。

先に読んだ小説に元AV女優のことがあったし、淡々と語る元女優のインタビューが身近に感じられたので、割と偏見なくすんなり読めた気がする。

どんな仕事にも貴賤はない。みんなお客様が満足するためのパフォーマンスである、べし。


AV監督ヒヤヒヤ日記


AV監督ヒヤヒヤ日記
少子化阻止、セックスレス解消のために撮りつづけます

ラッシャーみよし

 
内容紹介
早稲田大学院を出た修士なのに、エロ雑誌編集長、AV監督になって40年。ギャルに「ハゲ」と揶揄され、撮影現場のシティホテルでは犯罪者扱い…。千タイトル近い作品を世に出したAV監督が、アダルト業界の昔と今を綴る。

40年以上アダルト業界で辣腕をふるっている著者が、現場の意見を全く取り入れていない困ったAV新法施行後の現状を嘆く。ほか、撮影現場の苦労や驚きなどのあれこれが面白おかしく描かれている。敬遠しないで読んでみると楽しい。


ヤクザ2000人に会いました!


ヤクザ2000人に会いました!
鈴木 智彦

 
内容紹介
これまで2000人以上のヤクザに会ってきた専門ライターによる現代ヤクザの生態大全。「なぜヤクザは指を詰めるのか?」「人気の刺青の絵柄とは?」など、ヤクザ社会のトリビア(雑学)が満載。

著者紹介
1966年北海道生まれ。日本大学芸術学部写真学科除籍。雑誌・広告カメラマン、『実話時代BULL』編集長を経てフリーに。著書に「ヤクザと原発」など。

著者が身を持って体験・取材したおかげか、ヤクザに関するあれやこれやがたっぷり知ることのできる本。

ドラマでよく見るような昔かたぎのヤクザの伝説から、現代ヤクザの特徴まで、些細なこともびっちり書いてあるので面白い。警察や社会との関係も変わりつつあるそう。

知らずにヤクザのフロント企業にお世話になっているかもしれないとビビッてしまう一冊。

MEMO

近年、義肢を作っている医療機器メーカーが事故で指を失った人のために「付け指」を発売したが、顧客のほとんどはヤクザや元ヤクザだったらしい。

MEMO

 ヤクザが読書を覚えるのは、刑務所での受刑体験がきっかけになることが多い。欲しい本は自費で購入できるし、刑務所に備え付けの「官本」もある。官本は世界の名作揃いだ。法律や経済の難しい専門書も多い。
 「ヤクザの犯罪が巧妙になっていったのは、官本が良作ばかりだからじゃねえのか? お子ちゃまマンガばっかり揃えときゃ、馬鹿のまんまなのによ」
 そんな皮肉をいうヤクザもいるほどだ。

MEMO

東北の住吉会三次団体は、銃や抗争の訓練にサバイバルゲームを取り入れている。年に数回、組員総出で行っているという。

MEMO

 現代ヤクザにとって一番の敵―—それは最先端の科学捜査だという。その一役を担っているのが、警視庁の科学捜査研究所(科捜研)である。
 日進月歩のハイテク機器を駆使する科捜研は、今やヤクザの天敵といってよく、多くの組織が、対策について研究しているようだ。


私は障害者向けのデリヘル嬢


私は障害者向けのデリヘル嬢
大森 みゆき


内容紹介
風俗の経験6カ月。介護の経験ゼロの私が出会った障害者の性の現実。それぞれが抱える悩み。少しでも役に立ちたい、もう知らないふりはできないから…。
『婦人公論』掲載の文章をもとにまとめたノンフィクション。

エッセイやノンフィクションを書くことのプロでも、介護のプロでもない、風俗の世界にもやむを得ず飛び込んで経験を得た筆者が、『 障害者向けのデリヘル 』という世界で見た実情と感じた戸惑いを赤裸々に語っている。

実情を疑問に思うこと、改善策が思い付くこと、筆者はビジネスで必要なエッセンスをしっかり持っているのに、それが伝えられない報われないシステムにただただ読んでいてジレンマを覚える。

普段交わりにくい世界を偏見なく知るために読んでほしい一冊。