老後に備えて読んでおきたい本11選

老後に備えて読んでおきたい本11冊をピックアップしました。


老いる自分をゆるしてあげる。


老いる自分をゆるしてあげる。
上大岡 トメ


内容紹介
人間は誰でも歳をとると分かっていても、なかなか受け入れがたいもの。50歳を越え、身体に変化が起こり始めた著者が、自身の老化に真正面から向き合い…。

老いる自分がより愛おしくなる、身体をめぐるコミックエッセイ。

著者情報
イラストレーター,育児雑誌等に漫画執筆,ペンネーム,元・大成建設勤

人のエネルギー(気力体力)の大きさは生まれたときから個人差があり、人それぞれなので比べてもしょうがない。男女や年齢によっても大きさは変わり、エネルギーの使い方(消費される量)も変わってくるという説明はとても腑に落ちた。

自分のエネルギーをすり減らさないよういかにエネルギーをコントロールするか。『手の抜きかた』を真面目に考えたいと思った一冊。


すぐ死ぬんだから


すぐ死ぬんだから
内館 牧子


内容紹介
美しさや若さを保つ努力を怠らない78歳の忍ハナ。息子の嫁が自分に手をかけず貧乏くさい、ということだけが不満の幸せな老後を送っていたが、夫が倒れたことから思いがけない裏を知り…。
『小説現代』連載を加筆し単行本化。

著者紹介
1948年秋田市生まれの東京育ち。武蔵野美術大学卒業。1988年脚本家としてデビュー。テレビドラマの脚本に「ひらり」(1993年第1回橋田壽賀子賞)、「毛利元就」(1997年NHK大河ドラマ)、「塀の中の中学校」(2011年第51回モンテカルロテレビ祭テレビフィルム部門最優秀作品賞およびモナコ赤十字賞)、「小さな神たちの祭り」(2021年アジアテレビジョンアワード最優秀作品賞)など多数。

シニアが描くシニアの話。老いと直面しているからこそ描ける生々しい価値観と流れるような展開につい時間を忘れて没入してしまう。さすがは内館牧子。

MEMO

よく、『私、年齢は忘れてるんです』って得意気に言う人、いるじゃない?大笑いの言葉よねえ。年齢を忘れるのは本人じゃなくて、他人に忘れさせなきゃいけないの。

MEMO

『人は中身よ』という女にろくな者はいない。さほどの中身もない女が、これを免罪符にしている。


疼くひと


疼くひと
松井 久子


内容紹介
古稀を迎えた脚本家・唐沢燿子の生活は、SNSで年下の男と出会い一変する。

男の言葉に一喜一憂するうちに、身も心も溺れていき…。人生後半から燃え上がる、大人の恋を描く。

著者紹介
映画監督,プロデューサー,(株)エッセン・コミュニケーションズ,俳優プロダクション「(有)イフ」設立,元・雑誌ライター

古稀を迎えひとりの暮らしを丁寧に過ごす女性が主人公の本。

「老い」と「セクシャリティ」を主題に、映画やドラマではできない表現を作りたいと著者が言うように、さすが著者はドラマの脚本家、文字に力がある。

作る料理はどれも美味しそうだし、感情や恋愛のどれもが生生しく描かれ、手を止めることなく一気に読んでしまった。エロい。


九十歳。何がめでたい


九十歳。何がめでたい
佐藤 愛子


内容紹介
人間は「のんびりしよう」なんて考えてはダメだということが、九十歳を過ぎてよくわかりました-。御年九十二歳、もはや満身創痍の佐藤愛子が、ヘトヘトでしぼり出した怒りの書。
『女性セブン』連載を書籍化。

著者情報
1923(大正12)年、大阪市生れ。甲南高等女学校卒。1969(昭和44)年、『戦いすんで日が暮れて』(講談社)で直木賞、1979(昭和54)年、『幸福の絵』(新潮社)で女流文学賞、
2000(平成12)年、『血脈』(文藝春秋)の完成により菊池寛賞、2015(平成27)年、『晩鐘』(文藝春秋)で紫式部文学賞を受賞。2016(平成28)年、『九十歳。何がめでたい』(小学館)が大ベストセラーとなった。2017(平成29)年、旭日小綬章を受章。
近著に『冥界からの電話』(新潮社)がある。

小説家のエッセイって何でこんなに面白いんだろう。怒っているのにユーモアがあって、言葉のチョイスがとても秀逸(言葉の専門家に失礼!)。

真面目な人が真剣に怒る=面白い、これはお笑いの基本法でもあるし、何より90歳を越えたばあさんがエッセイのタイトルに『人生相談回答者失格』『来るか?日本人総アホ時代』『いちいちうるせぇ』とつけるセンスに脱帽!


マンガ自営業の老後


マンガ自営業の老後
上田 惣子


内容紹介
収入不安定、退職金なし、年金はすずめの涙のイラストレーターが、老後をどう生きていけばいいのかを専門家と先輩に教えてもらった「老後不安脱出ルポ」。

自営業の人が死ぬまで幸せに生きるために、今できることを伝える。

著者紹介
イラストレーター歴25年の53歳。これまで雑誌・書籍でお金関係のイラストやマンガを大量に描いてきたのに、お金まわりの知識とセンスが欠落しており、将来設計をしないまま50代に突入。事務手続きも大の苦手。でも〆切りは絶対に守るまじめな働きマン。同業者の夫と猫4匹と暮らす。

耳が痛い考えたくない老後の話。本書は今のうちに抑えておくべき基本の「き」をマンガ形式で紹介。一般常識としても、知っといて損はない情報がたくさん。

MEMO

老後に公的年金でなんとなーく生活できる人って『共働き』か『夫が厚生年金、配偶者がパート(無料の国民年金)』くらいなんです。

MEMO

自営業のリスクってどんなの?
会社員よりリスクは多いです。
・退職金ない
・年金少ない
・病気をしたら収入途絶える
・仕事がなければ収入途絶える

MEMO

営業って自分を売り込んだり仕事をもらいにいくのではなく、専門性を磨き発注者の目に止まるようにする、常にステップアップを考えて動くことなんです。

MEMO

ステップアップの基本は日銭を追わずに価値を追うことです。将来の憂いをなくすには一段上のことをしないと!


退職金がでない人の老後のお金の話


退職金がでない人の老後のお金の話
お金がなくてもお金がふえるマネー・プラン

横山 光昭


内容紹介
貯金も退職金もない50代シングルOL、自営業夫婦、貯蓄150万円で介護離職しそうな会社員との対話を通して、お金の使いかた、ふやしかた、ためかたをわかりやすく解説する。
お金がなくてもお金がふえる鉄則リスト付き。

著者紹介
家計再生コンサルタント,ファイナンシャルプランナー

老後の生活に安心を求めるなら具体的にどうすればいいのか?貯金がないなら、まずは節約して貯金、その後に投資を考える。

本当に何からすればいいのかわからない人向けに、一から頭の整理をしてくれる一冊。


腹黒くないFPが教えるお金の授業


人生100年時代!
腹黒くないFPが教えるお金の授業

岩城 みずほ


内容紹介
家計簿をつけてもお金が貯まらない。お金の管理が苦手…。そんな人に向け、人生100年時代を安心して生きるための長期的かつ効率的な「お金の貯め方、守り方、増やし方」を紹介。書き込める「3つの仕分け表」等の付録つき。

著者紹介
ファイナンシャル・プランナー,オフィスベネフィット代表,元・フリーアナウンサー

定年後の65歳から95歳までの30年間は【360ヶ月】。今からお金を運用して360万円増えたとしたら、老後の360ヶ月で、毎月使えるお金が1万円増えることになる。こう噛み砕いて説明してもらえると、緩やかでも投資しておく必要性を感じずにはいられない。


45歳からのお金を作るコツ


5年後ではもう遅い!
45歳からのお金を作るコツ

井戸 美枝


内容紹介
シングル女子に向け、大人気FPが“おひとりさまの資産戦略”を伝授。年金、保険から資産運用まで、月2万円からの「守る」「ためる」「増やす」をわかりやすく解説する。

著者紹介
ファイナンシャルプランナー(CFP)、社会保険労務士。経済エッセイストとして雑誌や新聞に多くの連載を持つほか、講演やテレビ・ラジオに出演。社会保障審議会企業年金部会委員、確定拠出年金の運用に関する専門委員会委員も務める

比較的『わかりやすく解説』してあるが、やっぱりややこしいお金の話。賢く運用したほうが老後に目減りするお金が少なくてすむという。

難しいけどいざというときのために、用語やシステムだけでも聞いたことがあると頭の引き出しにいれておきたい。

生涯シングルのほか、離婚や死別でもシングル女子になりうるという現実的な指摘にぞくり。


100歳までお金に苦労しない定年夫婦になる!


100歳までお金に苦労しない定年夫婦になる!
井戸 美枝


内容紹介
医療と介護はひとり800万でOK! 受け取り方で年金が1.4倍に! iDeCo、NISAは活用必須!

年金の専門家が、定年後の「お金が足りない!」をズバリ解決する。チェックリスト付き。

著者紹介
ファイナンシャルプランナー(CFP)、社会保険労務士。経済エッセイストとして雑誌や新聞に多くの連載を持つほか、講演やテレビ・ラジオに出演。社会保障審議会企業年金部会委員、確定拠出年金の運用に関する専門委員会委員も務める

人生100年時代と言われたら、長生きできると喜ぶよりも老後資金の不安しかない…。そんな定年後の蓄えについて、本当に必要な額の計算方法、定年前にやれること、心構えなど、ファイナンシャルプランナーが易しく説明してくれる本。

お金についての3つの約束、『入ってくるお金で生活する(収入の範囲で暮らす)』『借金をしない』『そのふたつを一生続ける』は、大きい買い物をすると達成しにくくなるけれど、基本的な考え方として守っていきたい。といいつつもお金の話メンドイ。考えたくにゃい。


三千円の使いかた


三千円の使いかた
原田 ひ香


内容紹介
「人は三千円の使いかたで、人生が決まるよ」
突然の入院、離婚、介護費…。御厨家の女性たちは、人生の節目とピンチを乗り越えるため、お金をどう貯めて、どう使うのか-。
知識も深まる「節約」家族小説。

著者紹介
1970年神奈川県生まれ。「リトルプリンセス2号」で第34回NHK創作ラジオドラマ大賞、「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞受賞。

この物語はすべての世代・背景にある女性の心に響く構成になっている。

実際にお金に悩みやりくりしている人にも、これから先のことや老後をぼうっとしか考えられない人にも役に立つ情報がある『学べる』小説。それでいて物語も面白いのでスイスイ読める。

ベストセラーが納得の良い一冊。2023年にドラマ化もされた。


女性の死に方


女性の死に方
解剖台から見えてくる「あなたの未来」
 
西尾 元


内容紹介
認知症の夫の隣で腐敗した76歳、独居アパートで凍死した67歳、末期の乳がんを放置した54歳…。

現役法医解剖医が向き合った23人の女性の「死に方」を取り上げ、考察する。

著者紹介
1962年、大阪府生まれ。兵庫医科大学法医学講座主任教授、法医解剖医。香川医科大学(現香川大学)医学部卒業後、同大学院、大阪医科大学法医学教室を経て、2009年より現職。兵庫県内の阪神間における6市1町の法医解剖を担当している。突然死に関する論文をはじめ、法医学の現場から臨床医学へのアプローチも行っている

法医解剖医としてこれまで20年以上にわたり、死因がわからないなど、なんらかの異常が認められる3000体におよぶ遺体と向き合ってきた著者が『女性と死』について言及した一冊。

実際の解剖経験にもとづいたエピソードとその死の背景にある問題について触れられるさまは、壮絶かつ深く身につまされる。


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