瀬尾まいこさん、川上未映子さんの小説を集めました。どの本も印象的なものばかりでおすすめです。
そして、バトンは渡された
そして、バトンは渡された
瀬尾 まいこ
内容紹介
血の繫がらない親の間をリレーされ、4回も名字が変わった森宮優子、17歳。父親が3人、母親が2人。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた-。身近な人が愛おしくなる、優しい物語。
著者紹介
1974年大阪府生まれ。「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞、「幸福な食卓」で吉川英治文学新人賞、「戸村飯店青春100連発」で坪田譲治文学賞を受賞。
強運の持ち主
強運の持ち主
瀬尾 まいこ
内容紹介
元OLの売れっ子占い師、ルイーズ吉田は大忙し! ある日、物事の終末が見えるという大学生の武田君が現れる。ルイーズにもおわりの兆候が見えると言い出して…。表題作ほか3編を収録した連作短編集。
著者紹介
中学校講師
永野芽郁ちゃん主役で実写映画化された「そして、バトンは渡された」著者の小説。人生経験と直感で悩みながらも依頼人の相談を受ける主人公は実に人間らしくユーモアがある。でも現実にはお金を払ってこんなテキトーな占い師に当たったらイヤだ!!笑
夜明けのすべて
夜明けのすべて
瀬尾 まいこ
内容紹介
PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられない美紗は、パニック障害で生きがいも気力も失っている山添に当たってしまう。だが、おせっかい者同士のふたりは…。暗闇に光が差し込む、心に優しい物語。
著者紹介
1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒。「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞、「幸福な食卓」で吉川英治文学新人賞、「戸村飯店青春100連発」で坪田譲治文学賞を受賞。
PMSやパニック障害の内なる苦しみを伝えながら、そこからゆっくり抜け出していくさまを温かく記している小説。今苦しんでいる人やその家族、恋人、同僚にも読んでほしい一冊。『そしてバトンは渡された』も素敵な本だったが、こちらも負けず劣らず心にやさしい。
夏物語
夏物語
川上 未映子
内容紹介
パートナーなしの妊娠・出産を目指す夏子。彼女のまえに、精子提供で生まれ「父の顔」を知らない潤が現れ…。芥川賞受賞作「乳と卵」の登場人物たちが新たに織りなす物語。
『文學界』掲載を単行本化。
著者紹介
1976年大阪府生まれ。「乳と卵」で芥川龍之介賞、「先端で、さすわさされるわそらええわ」で中原中也賞、「ヘヴン」で芸術選奨文部科学大臣新人賞、紫式部文学賞を受賞。
テーマと主人公の思考や生活環境がなかなかヘビーな長編のため、読んでいる期間はけっこう憂鬱になるも、川上未映子の筆には力があるので止められず、納得したり目からウロコな感覚もあったりしたが、最後には、うん。ね。
乳と卵
乳と卵
川上 未映子
内容紹介
姉の巻子とその娘・緑子が大阪からやってきた。39歳の姉は豊胸手術を目論んでいる。姪は言葉を発しない。そして3人の不可思議な夏の3日間が過ぎてゆく…。
表題作と「あなたたちの恋愛は瀕死」の2編を収録。
著者紹介
1976年大阪府生まれ。「乳と卵」で芥川龍之介賞、「先端で、さすわさされるわそらええわ」で中原中也賞、「ヘヴン」で芸術選奨文部科学大臣新人賞、紫式部文学賞を受賞。
『夏物語』は、この表題作「乳と卵」が起点となっている。なので、ほぼ既視感ありありだったため、速読のように読了。やはり順番は大事なんだな(苦笑) しかし、推敲されて『夏物語』の一部となった文章のほうが明らかに読みやすかった。作家の腕も変わっていくんだなあ。。。
ウィステリアと三人の女たち
ウィステリアと三人の女たち
川上 未映子
内容紹介
真夜中、解体されゆく家へ入りこんだわたしに、女たちの失われた時がやってくる。三月の死、愛おしい生のきらめき、ほんとうの名前、めぐりあう記憶…。人生のエピファニーを鮮やかに掬いあげる。
全4編を収録。
著者紹介
1976年大阪府生まれ。「乳と卵」で芥川龍之介賞、「先端で、さすわさされるわそらええわ」で中原中也賞、「ヘヴン」で芸術選奨文部科学大臣新人賞、紫式部文学賞を受賞。
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ちょっと大人のビター小説
いやー、あったかい。家族って、無償の愛って、なんて素晴らしいんだと思える一冊。言ってもらわないと人の気持ちに気づかないことって多いけれど、この本の登場人物はみんなどこか不器用で優しくて健気で気持ちがいい。自粛疲れでほっこりした人にオススメ。