ラジオでも活躍するお笑い芸人のエッセイを集めました。オードリー若林、南海キャンディーズ山里、ハライチ岩井、アルピー平子、マヂカルラブリー・野田、宮下草薙、ナイツ塙らが好きな方におすすめです。
僕の人生には事件が起きない/ハライチ岩井勇気
僕の人生には事件が起きない
岩井 勇気
内容紹介
30代独身、相方の陰に隠れがちな「ありふれた人生」を送るお笑い芸人の日常は実は狂気を孕んでいて…。
ハライチ岩井の初エッセイ集。自筆イラストも満載。
『小説新潮』『BookBang』連載に書き下ろしを加えて書籍化。
著者紹介
お笑いコンビ「ハライチ」結成
どうやら僕の日常生活はまちがっている/ハライチ岩井勇気
どうやら僕の日常生活はまちがっている
岩井 勇気
内容紹介
あの不敵な笑みを浮かべながら、平凡な毎日に一撃を食らわせる-。
ハライチ岩井のエッセイ集第2弾。初小説も収録する。
『小説新潮』『Book Bang』連載に書き下ろしを加えて単行本化。
著者紹介
お笑いコンビ「ハライチ」結成
前作エッセイが売れて2冊目を書こうと言われた著者が、これ以上身をすり減らされるのはごめんとばかりに「身削り自叙伝」ではなく、ただの35歳独身男の日常を思いっきり書こうと決意して書いた一冊。
確かにプライベートな話や考えが多く、ハライチ岩井の内面をのぞき込んでいるような楽しさがある。そしてやはり、面白い。
取るに足らない日常を、とか言っているが、やっぱ平々凡々なつまらないものは書かない、さすが。
今日も嫁を口説こうか/アルコ&ピース平子祐希
今日も嫁を口説こうか
平子 祐希
内容紹介
付き合いたての高校2年生カップルの熱量を16年間キープする、夫婦愛の秘密とは。
愛妻家芸人として知られる平子祐希が、仲良し夫婦のエピソード、そんなに好きでいられる理由などを綴る。
著者紹介
1978年福島県生まれ。酒井健太とお笑いコンビ「アルコ&ピース」を結成。
愛妻家であることを惜し気もなくテレビで言い放つアルピー平子のラブエッセイ。
コントの役のようなキザな言葉と本人グラビアが交互に押し寄せる一冊。
妻への愛情溢るる痛さキモさがクセになる。やっぱ平子さんはこれだよこれ!笑
天才はあきらめた/南海キャンディーズ山里亮太
天才はあきらめた
山里 亮太
内容紹介
「自分は天才じゃない」 そう悟った日から、地獄のような努力がはじまった-。
日々のくやしさを燃料に爆走する、南海キャンディーズの山ちゃんこと山里亮太が、恰好悪いことも全て書いた青春記。
著者紹介
芸人。1977年生まれ、千葉県出身。漫才コンビ「南海キャンディーズ」のツッコミ担当。通称、山ちゃん。
関西大学文学部卒。在学中に吉本興業のタレント養成学校NSC22期生になる。2003年に「しずちゃん」こと山崎静代と南海キャンディーズを結成。
04年にABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞、M‐1グランプリ2004準優勝。南海キャンディーズ不仲の時期を経て、M‐1グランプリ2016、2017に再挑戦。2018年コンビとして初の単独ライブ「他力本願」を開催した。
天才ってなんだろう。どういう人のことを天才って言うのだろう。
その人の価値観で変わるし、時代によっても変わる。自分のコンプレックスとの比較でもある。
著者である山ちゃんはこの天才へのコンプレックスを糧に生きていて、自分の居場所や立ち位置、他者とのつきあい方を見つけた。その過程や苦悩がよくわかる一冊。
他者と比べちゃうと苦しくて情けなくなるよね。。。抜け出したい気持ち、よくわかります。
ぼやいて、聞いて。/ナイツ塙宣之
ぼやいて、聞いて。
塙 宣之
内容紹介
とんちんかんなプレゼントを贈っては相手を困惑させ、とある社長に連れられた飲み会から逃げ帰り…。
「人付き合いが苦手」を公言するナイツ・塙宣之が、それでも人と関わりながらたどり着いた、人間哲学を語る。
著者紹介
漫才師,「ナイツ」メンバー
ナイツ塙が「人間関係」「漫才」「違和感」「雑念」「言葉」など、日々感じていることをぼやくエッセイ。
とてもイメージどおりのばやきがまったりと面白く、毎日の忙しさや普段は感じられない家庭の雰囲気、芸人家業の裏側などを知ることができる。
また、ディズニーランドには数年に一度、芸能人だけが入れる日があるというエピソードはものすごく印象的だった。
そんな日があるということにも驚きだが、塙さんが遭遇した人々もこれまた豪華で二度びっくり。何を目的とした、どういうイベントなんだろう?
宮下草薙の不毛なやりとり
宮下草薙の不毛なやりとり
宮下草薙
内容紹介
初めてのテレビ出演の収録前夜、嫌いな食べ物、夜中のゲーム…。
お笑いコンビ・宮下草薙の日々の不毛なやりとりを綴った『TV LIFE』連載の単行本化第2弾(1冊目は2020年1月に発売)。
4コマ漫画や書き下ろし、グラビア等も収録する。
著者紹介
宮下兼史鷹と草薙航基のお笑いコンビ。太田プロダクション所属。
何かにつけて癇癪を起こす草薙と、それを華麗にいなす宮下の日常を綴った一冊。
タイトルどおり、それらやりとりは生産性の何らない不毛なものであるが、それがまたコンビの仲の良さや信頼関係が視えて面白い。
こういうやりとりを面白がることで、2人の漫才ができていくんだろうなと微笑ましく読んだ。宮下の書く文章はなかなか読んでいて心地よい。
名物マネージャー中原さんが撮る2人の写真も、彼ららしくてステキ。
野田の日記 はじめのほう/マヂカルラブリー野田クリスタル
野田の日記 2006-2011 はじめのほう
それでも僕が書き続ける理由
野田 クリスタル
内容紹介
M-1&R-1を制覇したマヂカルラブリー・野田クリスタルが、「魔法のiらんど」で2006年からほぼ毎週書き続けた「野田の日記」を書籍化。2006年から2011年までの日記を収録
著者紹介
お笑いコンビ・マヂカルラブリーのボケ担当。
マヂカルラブリー・野田クリスタルが売れる前の苦悩や思い、地下芸人としての生活がぎっちりたっぷり詰まった一冊。
日記というプライベートな形で書かれているのに加え、ボリュームがハンパないので、読むのに非常に時間がかかるが、「野田クリスタル」の人となりを知るにはよい量。
地下芸人時代の売れたいという思い、マヂカルラブリー結成前のコンビの話、ピン芸人の頃、マヂカルラブリー結成からその後、郵便局のアルバイト、家族とのあれこれ。なかなか今や語られない些細なあれやこれやが、逆に貴重で面白い。
そして、野田ははやくから芸人をやっているため、他の芸人との関係性が見えたときに驚くことが多い。
出てくる芸人はほぼ地下芸人と当時の吉本芸人なので、知らなかったり懐かしかったりするがそれもまた面白味の一つだったりする。
中でも、パンサー管やアルピー平子などとの交友関係も意外でくすぐったい。
野田の日記 あとのほう/マヂカルラブリー野田クリスタル
野田の日記 2012-2020 あとのほう
それでも僕が書き続ける理由
野田 クリスタル
内容紹介
M-1&R-1を制覇したマヂカルラブリー・野田クリスタルが、「魔法のiらんど」で2006年からほぼ毎週書き続けた「野田の日記」を書籍化。2012年から2020年までの日記を収録。
著者紹介
お笑いコンビ・マヂカルラブリーのボケ担当。
マヂカルラブリー・野田クリスタルの日記(後編)。
引っ越しして郵便局のバイトを辞め、地下芸人から大宮芸人になり、マッチョとしてトレーニングを重ねる日々を面白おかしく詰め込んだ一冊。
前作から連続で読むと、出てくる人も生活も劇場での出番も変わってきて感慨深い。
何より忙しいのか日記少なめになってきている最後のほうは、怒涛のR1・M1優勝報告になっていて、なんか色々とビビりながら生きてきてもやりたいことで報われてよかったねとシミジミしてしまう。
そして巻末の愛ハムスター・はむはむの成長日記がめちゃかわ。
社会人大学人見知り学部卒業見込/オードリー若林正恭
社会人大学人見知り学部卒業見込 完全版
若林 正恭
内容紹介
下積み期間と呼ばれる長い長いモラトリアムを過ごしたぼくは、随分世間離れした人間になっていた-。
芸人・若林正恭が、30歳を過ぎてから社会への参加方法を模索した経験を綴る。単行本未収録を大幅追加し文庫化。
著者紹介
1978年、東京生まれ。春日俊彰とお笑いコンビ・ナイスミドルを結成。その後、オードリーと改名する。ツッコミ担当。バラエティ番組を中心に、テレビ・ラジオなど活躍の場を広げる。
2013年に出版したはじめてのエッセイ集『社会人大学人見知り学部 卒業見込』がベストセラーに。2018年、『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』で第3回斎藤茂太賞を受賞
M1準優勝後のブレイクから来年消えそうな芸人と言われていたオードリー。今やお茶の間でみない日はない。
若様のトンガってる自意識が、いろんな出会いや環境の変化で、徐々に柔いでいく流れを感じられる一冊。
人は変わる。今の若様は前よりもっとフレンドリーで面白いと思う。
ナナメの夕暮れ/オードリー若林正恭
ナナメの夕暮れ
若林 正恭
内容紹介
自意識に振り回されていたオードリーの若林。だが、40を手前にして変化が訪れる。
「おじさん」になった若林が「生き辛さ」からいかに解放されたかを語る。
『ダ・ヴィンチ』連載に書き下ろしを加え単行本化
著者紹介
1978年、東京生まれ。春日俊彰とお笑いコンビ・ナイスミドルを結成。その後、オードリーと改名する。ツッコミ担当。バラエティ番組を中心に、テレビ・ラジオなど活躍の場を広げる。
2013年に出版したはじめてのエッセイ集『社会人大学人見知り学部 卒業見込』がベストセラーに。2018年、『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』で第3回斎藤茂太賞を受賞
2018年、この1年でいい意味で内面が変わり、それによってパフォーマンスも吹っ切れたように変化したように感じたオードリー若林。悶々鬱々としていた性格(芸風)から殻を破ったノビシロが見られた1年だったように思う。
彼のエッセイは前から読んでいるけれど、本書は混沌としたなかに真っ直ぐ進む道が見えたような強さがあった。環境や心に残る出来事は人を変える。この年いちばん腑に落ちた一冊。
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はじめの文章は腐れ芸人炸裂の雰囲気だが、タイトルをあたかもライトノベルのようにしてみたり、あんかけラーメンの汁を溺愛したり、役満の噂に怯えたり・・・。
中身は非常に愛らしい。特に怪談の話は面白かった。
ハライチ岩井がより好きになる一冊。